学会に行ってきたよ
こんにちは
初めて学会なるものに参加してきました。
色々と面白かったので雑多に思ったことを書きます。
前置きとか
参加した学会について
Wissという学会に参加してきました。
HCI系の国内学会ではかなり大きめの学会らしいです(この辺わかってない人)
私が学会でしたこと
登壇発表とデモをしてきました。
私は「表情が変化して見える錯覚の映像を会話時の顔に投影することで、印象が良くなるんじゃないのか〜??」というような研究をしています。
動画見てもらった方が早いです。youtu.be
参加してみた感想とか
ということで前置きが終わったので雑多に感想を書いてきます。
発表の感想
私は議論枠という議論の時間が多めに取られた枠での採択でした。
その名の通り、発表後の議論や質問がとても盛り上がりました。
(↓色々と書き込んでくださった)
特に「表情がインフレしたら表情に価値がなくなるのでは?」という質問は今まで考えたことなかったので面白かったです。
確かに表情は、無表情とのギャップによって価値が決まるものなので、同じ感情表現でも複数の表情の変化を用意したり、あえて表情の個人差を活かした方が良いのかな…と考えさせられました。
デモの感想
デモでは、同じ研究室の先輩にデバイスを装着してもらって、投影している様子を見てもらいました。
(100分間無表情のマネキンになっていただいた先輩ありがとうございます😇)
ほとんどの人が笑顔に見えると言って貰いました(やったぜ)。
いろんな人から「この研究好きなんだよね〜」とおっしゃっていただき、
HMDを逆につけてみたらいいんじゃないか?やあえて黒を際立たせるために顔の艶が良くなる色を投影した方がいいんじゃないか?という意見など、具体的な実装のアドバイスをたくさんいただいたのが本当に嬉しかったです。
また、今回は「会話時の印象をよくする」という目的のために、持ち運び可能で投影されていることが分からないような映像を投影することをアピールしていましたが、現状のデバイスはまだ大きく、最終的な形やそれを使うことでどういう生活ができるのかという点についてうまく伝えられなかったな〜と思い、今後の研究方針を考え直すきっかけになりました。
(一旦理想的な状態を固めてから、その要素を満たす条件で広げて一個ずつ解決してくのが良さそう)
発表を聞いてた感想
「実力差のあるペアで百人一首カルタをすると、気まずさが生じたり、満足感が損なわれる」という問題に対して、苦手な人のスキルを高めてあげることで解決するという背景が素敵だな〜と思って聞いていました。
ただただスキルの差を埋めるのではなく、苦手な人も得意な人も練習になるような支援になっていて、カルタをする人の事を細かに考えている研究でした。
味の時間を変えるという研究でした。
イグノーベル賞を受賞されたというお話を聞いて楽しみにしてた研究でした。
実際に1日前と3日後のトマトの味を食べてみたのですが、トマトの青臭い感じが増えていってることを感じられて、非常に面白かったです。
ここまで細かな味覚提示ができるようになっているのかという驚きや、今後の様々な応用例に対してのワクワクがありました。
シャボン玉を凍結させた箇所に映像が投影されることでスクリーンにするという研究でした。
シャボン玉を凍結させることで氷の結晶ができ、不透明度が変わり、そこに映像が投影される手法になっていて、シャボン玉の儚さが加速されていて面白いなと思って聞いていました。
デモの時に冷凍庫を持ってきたという話を聞いて仰天していました。
研究者がデバイスを使うユーザーで、自分の欲しいデバイスを作って、そのデバイスを常に装着しているという姿勢が本当に素晴らしいなと思いました。
回路設計から取り組み、実際にプロダクトとして日常使用できるものまで完成されていて、流石国際会議の採択者だ…と思って聞いていました。
熱を加えることで様々な形に自分で変形するシートの研究でした。
UVプリンターで印刷することで、従来よりも1200倍の面を折ることができる、お湯をかけるだけで自分で折られる、色を変えたり折る角度を変えたりできるというとんでもなくすごい研究でとても面白かったです。
すぐに実用化されそうなレベルの研究で、今まで造形が難しかった形の表現をすぐに表現できることに無限の可能性を感じました。
すごい胸が高鳴りました。
スマートウォッチを使ったジェスチャ認識入力に関する研究でした。
手の7箇所をそれぞれ10回程度触る動作だけで学習ができ、使用頻度の多いものから表示され、それを選択して入力するという方法が非常に合理的で面白いなと思って聞いていました。
使用頻度でそんなに絞れるのかな?と思っていたのですが、デモでほぼ正確に入力ができる様子を見せてもらって納得しました。
(本当は全部書こうと思ったんだけど力尽きちゃいました…どれも面白かったです)
ナイトセッションとかの感想
めちゃめちゃに楽しかったです。
学会でこんなに友達ができるとは思いませんでした。
自分の研究の話や普段どんなことに興味があるのか、これからどうしていきたいのかなどなど、年齢や所属の差を超えてほぼ全ての人と、カジュアルにお話しできたのが本当に楽しかったです。
自分の知らない世界を見せてくれる人と話すのは面白いなと思いました。(ポエム)
まとめっぽい章
とにかく楽しかったです。めちゃめちゃ笑ってました。
来年から就職なので、今年のうちに研究でしかできないことがしたいな〜、
みんなが院試勉強をしているのに何もしないのも気まずいな〜というふわふわした動機で参加した人でしたが、参加して良かったな〜と思ってます。
あと、実際に使ってもらってフィードバックをもらうことや、面白い〜、この研究好き〜という声をいただけるのがとても研究のモチベーションになりました。
めちゃめちゃ嬉しかったです。
(すっごいちょろいので、)来年以降もなんとか研究を継続できないかな〜とか少し思いました。未踏にでも出そうかな。